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Pink Tea Time 2007年10月号

「駐車場に着いたら、また電話をくれ」の巻
十月六日
 では、質問です。
 次の中から、自分に「あてはまる!」と思ったものに○をつけてください。
1、固定電話は、未だにナンバーディスプレイ型でない。
2.電話に出るときは、「はい! 大野妹子です」と、聞かれなくても自ら名乗る。
3.大切な自転車には、住所・名前を書いてシールを貼っている。
4.表札に子供やペットの名前を書いている。
5.免許証は忘れないよう、車内に置きっぱなしである。
6.郵便受けには鍵をかけていない。
7.シュレッダーにかけないで、請求書などをゴミに出している。
8,出かけるときには、いつも同じ道を通る。
9.玄関の呼鈴が鳴っても、知らない人だと出ない。
 さあ、いかがでしたか? 

十月七日
 これらの質問のうち2~8は、年金関係の組合が発行する月刊紙に載っていたものである。先日、職場で配布された。
それは「すこやか MY LIFE」という名のコーナーで、今回の特集は「個人情報は、あなた自身がもらしている!」という題。「あなたはだいじょうぶ? 暮らしの中の危機管理」という副題もついていた。
実際はこのような質問形式ではなく、「こんなことしてませんか?」、そしてそれは危機管理上「×」ですよというふうに、イラストや図で示されていたのであるが。
それを見て私は、世の中の変貌ぶりに改めて気づかされた。
ペットの名前までは書かないにしても、以前は表札に家族の名前を全て書いていた。持ち物に名前を書くのも当たり前だったし、よほど大切な物には住所も書いた。それだけ物を大切に使ったということだ。電話に出るときだって普通に名乗ったし、ましてや通勤通学の経路が同じなのは当たり前だろう。
だのに、この「すこやか MY LIFE」では、表札に関して、
「住所や家族構成まで…。どこで誰が見てるかわからないよ、要注意!」
と解説していたし、道に関しては、
「どの道を通るかも貴重な情報、ときどきは経路を変えて!」
 と注意を喚起していた。要するに、2~8に○をつけた人は、すこやかに MY LIFE を送れない時代だということだろう。
 ちなみに質問1は、最近私が知合いに指摘されたことである。
その人は、私がナンバーディスプレイ式(相手方の電話番号が表示される電話機)を持っていないと知ると、にわかに変な目で見、「絶対替えた方がいい。怖いよ」と何度も勧めた。
しかしそんなこと、大きなお世話である。うるさいのである。

十月八日
 そして質問9は、最近私が激怒した体験に基づいている。ここで断っておくが、私が激怒したのは本当に久しぶりだ。穏やかな性格ゆえに、誰が呼んだか「仏(ほとけ)の妹子」。そう呼ばれているのは読者の皆様もご存じだろう。
 それはちょうど一ヶ月前のことだった。
 私は友人から、ある物を譲ってもらうことになり、その夜、八時過ぎに「これから、そっちのアパートに行く。二十分くらいで着く」と、電話で連絡しておいた。すると友人は「わかった。アパートの駐車場に着いたら、また電話をくれ」との返事。私はその駐車場に一度行ったことがあるが、友人の部屋に入ったことはなく、何号室かも知らなかった。しかし後で電話をすれば友人が出てくるわけだから、特に問題はなかったのである。その時までは…。
ところが二十分後。予定通り駐車場で電話しようとして気が付いた。電話を家に忘れてきたことに…。
 当然私はアパート棟に入り、部屋を探そうとした。しかしそこには驚愕の現実が私を待っていたのである。全く、表札がない!
 そのアパートには全部で二〇部屋あったが、誰一人として表札を掲げていないのだ…。
 私は途方に暮れたが、中に人がいる気配がする部屋の呼鈴を、適当にピンポンと鳴らしてみた。友人本人の部屋でなくても、知っている人がいるかもしれないと思ったのある。
 ところが、十軒ほどの呼鈴を鳴らして、応じてくれたのは中年男性ただ一人。あとの人は、中にいるのは分かっているのに、全く居留守を使うのである…。
 これなら道に迷っても、誰も助けてくれないということか? 結局、友人とは会えず、呆然としながら、私は帰宅したのである。

 十月九日
「こりゃ、とんでもねぇことですだ!」
と思った。
私はにわかに不気味になり、アパート住まいの友人数人に聞いてみたのである。すると彼らのアパートも同様で、表札を出している人は皆無か、いても一人。私は自宅周辺のアパートも実際に見て回ったが、私が見た五〇~六〇部屋のうち、表札を出していたのはたった三部屋だった。
ついでに、郵便配達人と町内会長の奥さんにもインタビューした。
郵便配達人「そうなんです。アパートには全く表札は無く、一軒家でも最近、外している家が。個人情報ニュースに過剰反応している感じがしますね」
町内会長の奥さん「アパートの人からは町内会費を貰ってないのよ。何度行っても居留守で払わない人が多いもんだから…。でもゴミ捨場は使うんだし、ゴミ出し規則を守らない人も多いのがアパート住人よね」
アパート住まいの友人1「ある日、友達が飲みに来たわけ。その人、用があってちょっと外に出たら、帰る部屋が分からなくて大変だったって。間違って隣の部屋の茶の間まで入ったらしいよ。同じ作りだから、茶の間に座っている人の顔を見て、初めて気づいたんじゃない?」
アパート住まいの友人2「だから誰が住んでるのか分からないし、挨拶もしない」

十月十日
「ガンダーラ」を歌ったゴダイゴの名曲に「ビューテフイル・ネーム」がある。
「エブリー チャイルド ヘズア ビューティフルネーム、ア ビューティフルネーム、ア ビューテフイルネーム。伝えたい名前を、素晴らしい名前を」
と、タケカワユキヒデは三十年前に、長髪を左右に揺らしながら歌っていたよな。この歌の通り、人には名前があって初めて人間らしい生活が出来るのではないだろうか。そしてスガシカオも名曲「サナギ」で、捨てられた女の心理を歌っている。「家畜に名前がないように、貴方の名前を忘れてしまうの」と。
 自らを名乗れず、隣人に挨拶できないような大人を「ふつうの大人」と思って育つ子供達は、どんな大人になるのか…。
 私は今後、知事への道を諦め、町内会長に出馬しようかと考えている。そして、全国町内会長の会の事務次官とかに就任し、「自己紹介運動」を全国的に推進するというのはどうだろう。
 …道は険しいかもしれないが。
 

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COMMENTS

これは常々。

私も気色悪く思っていた懸案です。
近頃ではセキュリティーを重んじる余り、人間らしい関係作りをしない風潮ですよねえ。
私などは、お節介でそそっかしい江戸っ子の両親に育てられているので
ご近所付き合いがスムースに運ばないということほど居心地の悪いことはありません。

否、もうご近所づきあい云々のレベルじゃないですね。

個人情報の保護を病的なまでに叫ぶ一方で、人々は携帯を片時も離さずに
友人はもとより、出会い系だ、ネトゲだと、どこの誰か分からない他人とさえも繋がっていたいと必死の形相。

気色悪いですよね・・・・・(´Д`;)

あれ?

フォントサイズ]が変。
これは?
これは?
これは?
サイズを変えるツールってどこ?

同感! フォントサイズの件も。

やっぱり、私だけじゃないよねぇ。この表札のない世の中の不気味さを感じるのは。

って、ところで、私もフォントを変えるとか、画像を挿入とか、色変え、一旦保存など、全くわからず、五里霧中。さっきも、大量の最新記事を全部消してしまったようです。
すんません。答えられず・・・。

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