スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

イマジン・合コン生活の巻

これでも気持ちいい僕
「イマジン・晩飯」状態の由紀夫。(朝飯直後)




イマジン・合コン生活の巻

Pink Tea Time 2009年3月号

3月13日
「きっと、結婚したくなる」
というラジオのCMが最近気になっている。「イマジン・ウェディング」とかいう結婚式企画会社のCMである。
黄昏時。
日もとっぷりと暮れ、一人暮らしのわびしさが一層身にしみる職場からの帰り道。周囲は、家族が待つ家へと道を急ぐ人々で一杯だ。
そんな中、私が渋滞の幹線道路を、しゅるしゅると車で走っていると、必ずと言っていいほど、このCMがカーラジオから流れるのである。「きっと、結婚したくなる」というコピーに続けて、「ハッピーストーリー」というのも朗読される。この会社で式を挙げたカップルの、真実のラブストーリーだそうだ。

ラジオの声 「洋と千鶴のハッピーストーリー…! 盛岡に住む夫と青森に住む妻。ひとつひとつ、全てを二人で話し合いながら決めていくことは難しいと感じながらも、とても楽しい作業でしたぁ…」

「ふん…」
聞くともなく、ついじっくり聞いている私。そして、ハンドルを握りながらつぶやく。
「楽しいのは結婚式までよ。式が地獄の入り口なのよ。ねぇ、そうだよねぇ」
 隣の助手席に話しかける私。

由紀夫 「(首を傾げる)」

助手席には由紀夫。毎日、犬のようちえんに通っているので、行きも帰りも一緒なのだ。

私 「三年後には皆、仮面夫婦になるわけ」
由紀夫 「(首を傾げる)」
私 「それでも皆結婚して同じ間違いを繰り返すんだから、人間ってバカよねぇ、由紀夫」
由紀夫 「(首を傾げる)」
私 「でも…、でも私、もう一度結婚した~い!」
由紀夫 「(首を傾げる)」

 …どうしてパグという生き物は、首ばかり傾げるのだろうか。誰かその理由を教えてくれないだろうかと、私は常々思うのである。
 いやいや、そんなことはどうでもいいのである。私が言いたいのは、このCMコピーである。
というのも「きっと結婚したくなる」というのは甚だしい事実誤認としか言いようがなく、その見当違いに著しく激怒するのだ。
だってこの世に、「結婚したくないから、私は独身なんだよん」という人物がどれほどいるだろうか。
「みんな結婚したくても、肝心の相手が居ないんだよッ」
 と絶叫したくなるのは、私だけなのか?

3月14日
 というのも、今日はホワイト・デーであったが、私達は友人のマンションに集まり、女七人で昼三時から飲んでいたのである。全く不毛としか言いようがなかった。
まるで『七人の侍』であった。ただ皆が守っていたのは「村」ではなくて「独身」である。つまり皆が皆、独身であったのだ。
 三十~四十代なのに、なぜにすべからく独身かということである。皆、料理ができ、仕事ができ、美女で気が回りすぎるほど回る。それなのに、なぜにこの年まで独身かということである。
 一月にも女ばかり十五人位で、やはりこのマンションに集まっていたよな。某ホテルの隣にある高級マンションである。そもそも、なぜこのような広いマンションに、女一人で住んでいるのかということである。そりゃ、それだけ仕事も出来る女だということである。
 そして私達には、ほぼ全員に結婚願望があり、夢実現に向け対策を話し合った。
「やっぱり次の宴会はお花見でしょ」
「次こそ『一人一人運動』でいこうよ。みんなが一人ずつ男を連れてくるわけ、花見に」
「誰が合浦公園で場所取りするわけ?」
「あ、私! 近いから」
「くれぐれも、連れてくる男は独身よぉ」
「う~ぬ」
 など言いながら飲んだくれていた。

3月15日
 とはいえ、これは女だけでなく、男も同じ状況であろうことは想像に難くない。なぜなら私の周囲にいる男の、約半数は独身だからである。
 実は先日、私は、独身でかつ若い男達の為に、合コンの場を設定してやったのである。その際、周囲の独身男を満遍なく見回し、「きっと彼女がいるだろう」と思われた男にも、漏れなく「あなた、彼女いるわけ?」と聞いて回ったが、彼らは全員「彼女無し」状態だということが明らかになった。彼女が居るように見せていたのは、ただの見栄だったのである。
 そして私は、若い美女四人を集め、同僚の若い男四人と、お洒落な居酒屋で親睦を深める機会を設定したのであった。私は残念ながら仲人役。一次会で「あとは若い人同志でね」という決まり文句を残し、帰宅していた。
 休みを一日挟んで翌々日出勤すると、うち一人の男が二日酔いならぬ「三日酔い」状態だったので、相当に二次会は盛り上がったのだろうと私は想像していた。その時、詳しいことは聞かなかった。
 が、後日恐ろしいことが判明した。それは美女四人が誰一人として、二次会には行かなかったという事実である。二次会では、男(・)三人(・・)がただヤケ酒を飲んでいたのであった。その結果、悪酔いしてしまったらしい。
 ここで読者は「ん? なぜ男三人? 男は四人では?」と疑問に思われるだろう。
 その通り。そこが根本的な問題なのである。実は男四人のうち一人は、なんと一次会の途中、九時頃に帰ってしまったのだ。理由は、
「家で母親が待っているから」
 というものであった。一同、呆然とした。私は口にくわえた天ぷらを、ボタッと落とした。
 その時瞬時に思いだしたのである。
あれは三ヶ月前、この男も交えて皆で旬洋亭でご飯を食べていた時のこと…。
その時この男は、
「お母さんが車で迎えに来たから」
 と言って八時頃に帰ったことがあったよな。食事もまだ途中であった…。
 私は激怒した。
 一体、この男は合コンに何しに来たんだということである。お前、歳はなんぼだッ!ということである。また、誰がこの男を誘いやがったんだッ!ということである(少なくとも私ではない)。
 美女四人が一次会で帰ったのは、ほぼこの「イマジン・マザー」男の責任と言って過言でない。世の中には、本当に信じがたいことがあるものだとその時、私は思った。そして、こんな男達が結婚できないのは当然の報いであり、起こるべくして起こっている現実だということである。
 それにしても、若者の為に奔走している暇など、本当は私には無い。花見までにはなんとかしなくては…。そう心に誓う今日この頃であった。
 
スポンサーサイト

COMMENTS

COMMENT FORM

TRACKBACK


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。