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「あなたも罪な人間だと自覚するべきだよ」の巻

青い服



Pink Tea Time 2001年6月号

「あなたも罪な人間だと自覚するべきだよ」の巻

5月14日(月)
 最近の私は、どうしたことであろうか。
私というものがありますので、明日必ず来てくれませんか・・・」
 同僚が出入りの業者に、真顔で電話しているので、
「君たち、そんな仲だったのかっ!」
 と思ったのである。
 が、実は
渡したい物がありますので
 と言ったのを、私が聞き違えたのだった。
 空港でもこんなことがあった。
発情島行き、JAL○○便に御搭乗のお客様に申し上げます・・・」
 私はビックリした。
「エエッ! 発情島行?」
 するとそれは、「八丈島行き」と言っていたのであった。
 それに、やっぱり同僚に、
「君は職場の、年期物だからねッ!」
 と言われ、ムッとしたことがあった。年をいつも十五才ほどサバ読んでいるのが、バレたのかと思った。
 するとそれは、「君は職場の、人気者だからね」の間違いであった。
 本当におかしい。最近耳が変なのかと、時々思ってしまうのだが、またまた耳を疑うような一言を昨日、梅子様から聞いてしまったのである。

5月15日(火)
【今月の名言!】 
「あなたも罪な人間だと自覚するべきだよ」
   (銀次郎氏が梅子姉様に言った一言) 

 大野家でただ一人「常識を持ち合わせた人間」と言われる銀次郎氏は、梅子様の夫。家事も見事にこなす上、大層無口であるため、ルックスは全く別にして、「今、結婚したい男ランキング?1」と目される人物である。 昨日、夫婦揃ってうちに遊びにきた梅子様が、こうおっしゃるのだ。
「二谷友里恵は、某飛行機会社を絶対に利用しないそうです。郷ひろみが関係した女に、いじめられるからだって!」 
 梅子様は最近、二谷友里恵が書いた本を読んだそうである。
「だって郷ひろみは、何百人ものスチュワーデスと関係してたらしいですよっ!」
 郷ひろみ・・・。凄い男である。
 何十年も顔が変わらないという点で、かなり凄いとは思っていたが、「何百人ものスチュワーデス」とは驚きだ。その重労働の跡を微塵も感じさせない、あの坊や顔。さすが、世紀のエンターテイナーである。
 さらに続ける。

 梅子様 「二谷友里恵は虫がよすぎる。郷ひろみは、そうして全国に幸福を振りまいているんだ。いい男を独占しようってのは、罪悪だからねって銀次郎さんは言うの」

 私  「私生活でもエンターテイナーだったわけね」

 梅子様 「そう。そして、だから私も相当に罪作りな人間だと自覚しなくちゃって銀次郎さんは言うわけ」

 私  「へ?」

 銀次郎氏 「フォッ、フォッ、フォッ(笑い声)」

5月16日(水)
 銀次郎氏は、確かに真面目で働き者。そしてこの夫婦は、『鶴の恩返し』の逆パタ-ンとして大野一族に評価を受けている。
 つまり、梅子様が「よひょう」で銀次郎氏が「おつう」。というのも、梅子様は銀次郎氏の寝ている姿を一度も見たことがなく、銀次郎氏は梅子様が「寝たら?」と勧めても、絶対に寝ない男だというのだ。
「きっと私が寝ている間に、自分の羽をむしって機織りしてるんだわ。それにしては、三段腹ですけど」
 それに比べて梅子様は、大層よく寝る人物である。
 低血圧なので、朝は八時頃まで寝ているし、加えて体力もないので、夜も十時頃にはバッタリと熟睡している。 
 一方、銀次郎氏は通勤に一時間かかるため、朝は七時前に出勤。夜は食器を洗ったり、ミシンをかけたりした後(三月号参照)、遅くまでビデオ鑑賞や読書をする。最近は食器洗い機を購入したので労働量は減ったものの、家事は相当こなしているはずだ。
 それだけではない。週末も大忙しである。
 土曜日はいつも一人で実家に帰り、自分の両親を温泉に連れていって、孝養をつくす。この、「一人で実家に帰り」というのが実に重要だ。妻は何もしなくていいのである。日曜のお昼は、外出する梅子様の付き合いで、運転手として街に出掛けていく。
「私は別に行きたくないんですッ! 銀次郎さんが出たがりなのッ!」
 と梅子様はおしゃるが、それでもここまで付き合いと面倒見のいい夫は、天然記念物なみの貴重さではないか。
 絵を描く趣味もあるので、野山にスケッチに出掛けることも。日曜日に遊びに行くと、たまに居間をアトリエにして、絵を描いたりしている。
 また、深夜バスの往復で頻繁に東京にも出掛け、美術館や劇場を巡るのも趣味だ。深夜バスで帰った後、また七時前に出勤するというのは、全くもって驚くべき体力ではなかろうか。四十代なのに。

5月17日(木)
 そういえば、三月に大野一族で東京に出掛けた時も(三月号参照)、銀次郎氏は凄かったのよと、梅子様はおっしゃっていた。
「私が朝八時に起きたら、銀次郎さんがサンドイッチ食べて、缶コーヒー飲んでるわけ。近所で買ってきたの?って聞いたら、もう山の手線を一周してきて、さっき帰ったとこだって言うの」
 私達はその後、ホテルのレストランで朝食バイキングを腹一杯食べたのだから、銀次郎氏は二回、朝飯を食べたことになる。
「そして前の晩は、ホテルの近所の居酒屋に、一人で飲みに行ってたわけ。私は何時に帰ってきたか、知りませんよッ!」
 こんなわけで梅子様は、銀次郎氏が一体いつ寝ているのか、全然知らないという。
 本当に凄い。
 風貌は全く違うが、この活動量のスケールはまさに「郷ひろみ」級。もしかしたら、山の手線各駅に、彼が関係した女がいるのではないか?
 ま、絶対有り得ないと思うが。
 それより恐ろしいのは、ついに梅子様が、禁断の夫の寝姿を見てしまった時だ。
 「あれほど見ないと約束したのにッ!」
 など泣き叫び、銀次郎氏が鶴の姿で家を飛び出したらどうするのか? 一体誰が、家でミシンをかけるのか? などという不安が頭を離れない。
 しかし、それも有り得ない気もする。つまりそれほど、梅子様はいつも、グッスリ寝ている人物なのである。


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