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「恋愛と結婚は別よっ」は今の巻

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多分、腹が減っている由紀夫。




Pink Tea Time 2008年 11月号

「恋愛と結婚は別よっ」は今の巻

十一月十一日
 少子化を くい止めたいが 相手なし

 これは二〇〇六年に発表されたサラリーマン川柳の秀作である。
相変わらず素晴らしい。まさにこれは私の主張と、今でも見事に合致する真実である。つまり、少子化の原因は子供を育てにくい社会にあるのではなく、相手がいないから結婚しない人、つまり「結婚できない人々」が多すぎる点にあるということである。
 さて、なぜここで「相変わらず」と「今でも」に下線を施しているかと言うと、私はこのサラ川を二〇〇六年二月号の小欄に引用し、同じことを主張したことがあるからである。
しかし、私個人の事情は大幅に変わった。私は当時結婚しており、その半年後には独身に…。そして今、再婚願望満々で焦っているにもかかわらず、「結婚できない人々」の仲間に、見事に入っているということに、大いなる感慨を抱かずにはいられないのだ。早い話が、私も完全に「相手なし」という状態ということである。
本当に誰か、私と結婚してくれる人はいないものであろうか。
 いや、話を戻そう。
とにかくこういう事である。例えば「ナウなヤング」「う~ん、なるへそ~」「ちょっとタンマ!」など、死語と呼ばれる言葉は数々あるが、その中に、
「恋愛と結婚は別」
 という一文も入るのではないか。そう私は思うのである。
 この決まり文句は、例えばトレンディドラマ全盛の頃の鈴木保奈美がカンチに、またはそれよりずっと以前、ハナ肇の両脇腹に肘鉄砲を食らわせていたザ・ピーナッツがハナ肇に言っていたような言葉であるが、しかし今では既に通用しない。日本が高度成長期だった頃の、遙か昔の価値観ではないかと思われるのだ。
だって今や誰もが恋愛さえできない。つまり「恋愛と結婚は別よっ」などと余裕のよっちゃんをかましている暇など全くない人々が、ワラワラと存在しているのではないかということである。

十一月十二日
 実は先日、二十年ぶりに再会したAさんが、「カップリングパーティーに参加した」
と言うので、私はまたまた、そう確信したのである。
 彼女は三十代後半、結婚歴無し、独身。自立できる立派な資格と技術を持っている人物である。可愛らしい顔立ちと、優しく前向きな性格。なぜこの人が未だに独身であるか、首を傾げるばかりであるが、とにかく彼女は「年も年だから、急いで結婚相手を捜している」ということであった。
 パーティーには三十代の男女総勢70名が参加していたが、男達は皆、己より年下の女性を求めており、自然と若い女性の方にスリスリとすり寄っていくという。Aさんは三十代後半の他の女性達と話をしていたが、彼女たちの前を、こともあろうに、
「パスッ!」
 と捨てぜりふを吐いて立ち去ったデブ男がいたそうだ。
「ただのデブに、『パス』と言われる謂れはない!」
 とAさんは憤慨していた。確かにその通りである。「身の程知らず」ということである。しかし独身男のうち約九九%は、身の程知らずなのだ。そしてこのデブ男は、きっと母親以外の女に今まで「パス」され続けており、恋愛などしたことがないであろうことは明白である。
 
十一月十三日
 そして私は最近、機会ある毎に、方々で、
「どなたか男性を紹介してくださいね、私に。うふ」
 と、大々的に告知し続けているが、その反応として最も多いのは、
「うちの娘も独身だから、他人に紹介している場合ではい」
 というものである。そして、それと同等に多いのが、
「うちの息子も独身だが…」
 というもので、そう言った人の一人は、私の職場の上司、H女史であった。そしてH女史は続けて言下に言い放った。
「うちの息子も独身だが、私は妹子さんの姑になるのはまっぴらゴメンだ」
「・・・」
 確かにその通りであった。
私とH女史は犬猿の仲として知られ、機会ある毎にお互い怒鳴り合い、周囲に迷惑をかけている。私はそれでも背に腹は替えられぬと思い、
「息子さんを、すぐ紹介してくださいっ」
 と言ってはみたのだが、確かに、こうも嫁姑が怒鳴り合っていては結婚生活も長続きしないだろうと思い、その場で即座に引き下がったものである。
 またある時は、今年で八十数才になる男性も「私の息子もまだ独身だ」と言っていた。ひょっとするとその息子さんは、今年で還暦かもしれないと思った。
 とにかくこのように、世の中には独身男女が溢れかえっているということである。

十一月十四日
 その後、Aさんの後日談を聞いて、私はまた驚いた。カップリングパーティーでメル友になった男性Gさんから合コンに誘われ、先日参加してきたというのである。
 それは大変いいことではないか、よしよしと私は即座に合いの手を入れたが、Aさんは疲れた様子であり、一体どうしたことかと事情を聞いた。すると、
「それが、Gさんは“合コンサークル”の人だったんです…」
「え、合コンサークル?」
 それは、日常的に合コンをする人々の部活のようなもので、そういう組織が世間一般にあるのか否かはよくわからない。
とにかくGさんは、合コン終了後、参加した女性全員にメールを送り、自分の印象についてアンケートを取るのだという。しかもGさん、合コンによって違うキャラクターを演じ分け、どのキャラが一番受けがいいかを研究しているのだそうだ。
さらに仰天するのは、幹事の男が、二次会の自分の支払分を浮かせている可能性があるという…。
凄い話である。このサークルの会員達にとっては「恋愛と結婚は別」という論理は当てはまるかもしれない。とすると、恋愛の分野でも、できる人とできない人の二極化が進んでいるということであろう。
本当にナントカしなくてはならない。本当にこんなことでいいのか。一九八回も、こんな下らないエッセイを書いている場合ではなかった! と、ふと自分の人生の十六年を振り返ってしまったのである。
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