スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Pink Tea Time 1998年6月号

「ラブユー問題」の巻

5月23日(土)
 私には、「あずさ2号」問題の他にも大きな疑問があった。これも、いつか必ず解決しようと心に決めた、十数年来の課題と言っていい。
「あずさ2号」問題・・・・。ちょうど一年前、私が解明に乗り出した難問である。それは、
「狩人の『あずさ2号』は、なぜいまだに人々に歌いつがれているのか?」
 という、日本文化における大問題だった。 そして遂に私は「あずさ2号」問題に、一応の結論を得たのであった(去年の5月号参照)。その結論とは、大まかに分けて次の二つである。

 ?狩人兄弟が持つ、栄養失調の旅芸人的キャラクターが、社会の同情を集めた。
 ?傷心旅行に行きたいけど金のない人が、これを歌うことで気分を紛らせている。

 我ながら、気がきいた結論を出せて、私は満足だった。そこでさらに、今回はもう一つの大問題、
「黒沢明とロスプリモスは、なぜ女言葉で歌うのか?」
 という難問に挑戦しようと思うのである。そういう意味で、この問いは「問題2号」と言えるかもしれない。
 
5月24日(日)
 実は先日、溜め池のほとりを一人でドライブしていると、ラジオから突然「ラブユー東京」が流れてきたのである。
「ラブユー東京」・・・。昭和41年の大ヒット曲だ。同じ頃、山本リンダの「こまっちゃうナ」、西郷輝彦の「星のフラメンコ」、水前寺清子の「いっぽんどっこの唄」等の名曲が連発された、歌謡曲豊年満作の年でもあった。次の年には、やはり水前寺清子の「どうどうどっこの歌」という「どっこシリーズ?」もあったよな。
 歌うは黒沢明とロスプリモス。
 黒ぶちメガネに口髭がイヤらしい、リーダーの黒沢明(それって鶴岡雅義だったか?)。そして、なぜいるのか存在理由が曖昧な、七・三ヘアーの男たちが5、6人。
「なぜ、こんなに大の男がそろってるんだッ。
たかがラブユー、ラブユーって歌うだけで」 という印象が、どうしてもぬぐい去れないムード歌謡グループが、黒沢明とロスプリモスである。
 さて、カーラジオから流れる、懐かしの「ラブユー東京」・・・。
 私は思わず聞き入ったが、歌詞のスゴさに気を取られ、溜め池に突っ込みそうになった。今しみじみと聞いてみると、大変に不思議な歌詞だったのである。
  一番はこんな具合。

「七色の虹が 消えてしまったの
 シャボン玉のような わたしの涙
 あなただけが 生き甲斐なの
 忘れられない
 ラブユー ラブユー 涙の東京」

大の男が勢揃いし、鼻から空気を抜いたような甘い声でハモる「ラブユー東京」。しかも必要以上にリズミカルだ。気持ち悪い。
「シャボン玉のような」涙とは、一体どんな涙なのかは知らないが、捨てられてもなお男を愛し続ける、一途な女の歌なのだろう。そうか、健気だなあ・・・などと一応納得して聞いていたら、この歌、二番では全く意外な展開を見せる。

「いつまでもあたし めそめそしないわ
 シャボン玉のような 明るい涙
 明日からは あなたなしで
 生きてゆくのね
 ラブユー ラブユー 涙の東京」

 「明日からは あなたなしで・・」というセリフから、二番もやはり一番と同じ日(男に捨てられた日)であることは明らかだろう。つまり「忘れられない」と、ひとしきり泣いた直後に、もうすっかり女は立ち直っている。そして「もう、めそめそしないわ」などと、全く別人のような顔で言い、「明るい涙」を流しているのだ。しかもなぜ、まだ「ラブユー」なのか?
 これでは、あまりに唐突すぎる。いくらなんでも、立ち直りが早すぎるのではなかろうか。それともこの女には、「連続した自意識」がないのか? 性格破綻者か? それとも「ユー」って、既に別な男? そんなバカな!
 …こんな疑問が、次々と頭をもたげてくる。
 しかし黒沢明はしらばっくれた顔で、「ラブユー ラブユー」と、七・三男の団体コーラスで強引にまとめようとする。聞き手の疑問など、まるで無視しているのだ。しかし、こうも「ラブユー」と強引にこられると、こっちもなぜか激怒するのを忘れ、納得してしまうから不思議なのである。

5月25日(月)
 まあそれはそれとして、問題を原点にもどそう。どうしてロスプリモスは「わたし、めそめそしないわ」などと、女言葉を使うのだろうか。個人的には気持ち悪いから、是非止めてほしい。
 しかしここまで来て私は、もう一つの事実にフト気がついた。それは、水前寺清子は女だが、いつも男言葉で歌っているという事実である。

「俺を嘲(わら)ったあの娘が今日は
 泣いて助けを呼んでいる
 すててゆこうと思ったが
 鬼にゃなれない俺なのさ
 どうどうどっこの 人生さ」
         (どうどうどっこの唄)

 ・・・・・・・・・・・。
 それに「どうどうどっこの人生」とは、どんな人生なのか? 
 ああ…、難問山積である。私は、何が何だかわからなくなった。
そして同じ疑問を何度も問い続け、「どうどうめぐりどっこの人生」を送っているのである。
スポンサーサイト

COMMENTS

妹のツボ

これを読んで妹は大爆笑していた。
「桃色茶時間」の本の中でも妹は「狩人」のコーナーが大好きらしい。
東京の居たとき、電車の中で「桃色茶時間」を読んで、一人声に出して笑った。と言っていた。
そして、「恥ずかしいから止めてよね!」と私に向かって言っていた。
なんで、私に・・・(?_?)?

災難でしたね。

mackymouseさんが、妹さんに注意されるとは。
それにしても、この「ラブユー東京」と「あずさ2号」、
カラオケで熱唱したいわぁ。
今度、ご一緒に?

いいっすね~

妹子さんの「ラブユー東京」&「あずさ2号」是非聞きたいわ~v-264
「ラブユー東京」って、つい「びんぼー、びんぼー、涙~のび~んぼー♪」って歌っちゃうのよねぇ。

妹さんもご一緒に。

びんぼ~、びんぼ~の大合唱で、
コーラスお願いしたいわ~。
ふっふっふ。

COMMENT FORM

TRACKBACK


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。